昭和天皇と南方熊楠。

  • 2016.01.12 Tuesday
  • 15:54
こんにちは。昨日までの連休はお店以外で大忙し!まずは白浜で開催された「南方熊楠ゼミナール」に参加してきました。

これは白浜にある「南方熊楠記念館(現在改装につき休館中)」さん主催のイベントで、荒俣宏さんの講演もあるそれは豪華なイベント!

お昼からの講演の前に、第一部として谷脇館長による「昭和天皇と南方熊楠」について、ランチつきの解説もあったのでそちらにもお邪魔させてもらいました。

場所は昭和天皇が昭和37年の白浜行幸の際に宿泊された旅館「古賀の井」で。

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クラシカルな古賀の井ロビー。

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今年3月末で閉館だそう。およそ65年の旅館の歴史に幕が閉じられます。

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天皇がお使いになった食器類。

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こちらは和歌山県知事(昭和59年当時)による書。

そうです。この解説にあるとおり昭和天皇はこれ依然、昭和4年にも紀南を訪れており、その際田辺湾に浮かぶ「神島」にて南方熊楠による生物についてのご進講を受けたのです。

※以下「田辺探訪」ホームページより抜粋

【神島(かしま)は、「おやま」と「こやま」の2島からなる3haの小島です。島をおおっている照葉樹林に神が住むと信じられ、古くから神の島として崇められてきました。

生物学上、貴重とされる珍しい植物が繁茂していたことから、世界的に有名な博物学者「南方熊楠」も生物の宝庫としてこよなく愛し、また、国の天然記念物にも指定されました。

1929年には昭和天皇が神島にお越しになり、南方熊楠が、島を案内し、粘菌や海中生物について標本を見せながら説明をしました。

その後、天皇は「雨にけぶる神島を見て、紀伊の国の生みし南方熊楠を思ふ」という歌を詠まれました。昭和天皇が詠まれた歌の中で個人名が出てくる歌は、大変少ないということですから、いかに神島と南方熊楠のことが印象に残ったかが伺えます。】

熊楠の事を少し詳しく知ってる方なら、昭和天皇のこの歌は有名ですよね!その美しい情景がありありと伝わるような歌ですが、これは「古賀の井」のお部屋から見た風景だったのです。

谷脇館長によるとこの歌は新年の歌会始で披露されたそうです。お正月のめでたい大きな歌会で、しかも民間人の名前を詠んだ歌は大変珍しいということでした。

残念ながらその天皇が泊まったお部屋には入ることができませんでしたが、普段一般の方が入れない屋上に入らせていただきました。

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田辺湾が一望できます!!

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ここから見る景色、ほんと海洋リゾート。

有名な「熊楠のキャラメル箱」もこのご進講の時に熊楠が大きなキャラメル箱に標本を入れ、昭和天皇に献上したというエピソードの物です。天皇はこの熊楠との出会いがとても印象に残ったのでしょうね。そして言い方は失礼かもしれないけど、天皇の「生物学オタク」な一面がうかがい知れます。

谷脇館長によるとこのキャラメル箱はつくば市のどこかの資料館(どこか忘れた)に収蔵されているそうです。
そして「昭和4年の紀南行幸は熊楠に会いたいから天皇が進んで計画したのでは?と思っている」とのこと。

私は全然詳しくないけど、確かにこの紀伊半島南部の生態系は生物学に詳しい人にとってはとても興味深い物なのだとか。「限りなく亜熱帯に近い温帯」って感じなのかなー?

しかもその地には英「ネイチャー」誌に論文が何度となく掲載された異色の日本人学者がいる。戦前の「現人神(あらひとがみ)」をも惹き付ける大きな魅力だったのでしょうね!

熊楠の死後、昭和天皇はたびたび「南方の資料はどうなっておるのかね?」としばしば気にされていたそうです。そして先の歌がその後の熊楠顕彰に大きなはずみとなり、昭和40年に南方熊楠記念館が開館したそう。

「無冠の天才」「孤高の学者」のイメージが強い熊楠ですが、昭和天皇の存在によってその偉大さがうかがい知ることができるなんて。お二人の間には何かしらの強い因縁があるように思います。そして紀南の古きよき時代の名残を感じることができますね。
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